06.20
Wed
私たちが、警戒心を抱くのは、
どなたでもご存じのように、危険から身を守るためですが、
その感覚に秘められた思い(声)を
知っている人は、それほど多くはないのではないでしょうか。
私たちが、自分でも気づかないところで、自分を守っている。
そんな思いに気づいたとき、内なる安心感を見出せると思います。
それは、ずっと自分の中にあった、安心感。
RFT(レジスタント・フリーダム・セラピー)は、
内なる声に耳を傾けるとき、あなたのお役に立てると思います。
RFTで出来ることを小説風にご紹介しています。
創作物語であり講師以外は実在しません。
楽しみながらご一読くださいませ♪
〈10日・20日・30日更新予定〉
【出来るシリーズ】 タイトル一覧も、ぜひご活用ください☆
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会社を出ようとしたアイ子は、背後から声をかけられた。
「相上さん」
アイ子は振り返って、ハッとした。
そこに居たのは、
アイ子と同じ部署で働く、
派遣社員の、一文字フサ乃である。
-- まさか、この人に声をかけられるなんて!何ゴト??
フサ乃は、仕事以外で誰かと会話することは殆どない。
声をかけられたこと自体が驚きだ。
アイ子とは課が違うので、直接仕事に関わることはないし、
ランチタイムもフサ乃は一人で過ごしていることもあって、
再就職で入社して以来、アイ子は彼女と話した記憶がない。
30代後半という噂で、
無口で、地味目で、表情も乏しく、割と根暗な印象の、
大人しいというより、自分の内側に引きこもっているような、そんな感じの女性だ。
「あの…二人で話したいことあって…、時間…ない…か…な?」
フサ乃の、言葉の終わりは小さく消えていく。
-- えっ、怖っ??
アイ子は、突然のことに心の準備が間に合わず、とっさに、
「きょ、今日は、ちょっと用があって…」
と答えていた。
フサ乃は、手に持っていた手帳を開くと、指で日にちをせわしなく追いながら、
アイ子と目も合わせず、聞いてくる。
「えっと、じゃぁ…明後日は…どう…?
ど、どこかで…お茶…しながら…とか…?」
アイ子は、それ以上、断る言葉も見つからないまま、うなずいた。
そして、晴れやかな気分が一変したように、
複雑な気分で帰宅した。
-- どうしよう??どうしよう??
フサ乃には何を言われるのだろう?
良くないことが起こるかもしれない。
そう思う一方で、アイ子は一文字に興味もあって、
なぜ誘われたのか知りたい。行ってみたい。
という、一文字と話してみたい気持ちも否定できない。
でも、やっぱり怖い。
そんな考えが巡り、眉間にしわを寄せながら悶々と時間を過ごす。
-- そうだ、RFTしよう!
こんな気分の時は、
身体の感覚を追いかけるのが手っ取り早い。
複雑な気分…なんだか気が重い。
そう思うとき、胸の辺りに茶色と黒色のイガイガボールがある。
その感じにRFTを進めていった。
その感覚は、
警戒心いっぱいで、
相手を寄せ付けない、攻撃的な感じだった。
でも、その声を聞き、受容していくと、
本当は、とても怯えていた。
傷つけられるのも、
振り回されるのも、
もういや。
そんな風に必死に守る、自分が見えてきた。
アイ子は、それだけ、傷ついていた自分に気づく。
たくさん、傷ついていることにも気づかないで、
ただ、頑張って前へ前へ進もうとしてきた。
立ち止まって、自分を見つめてあげることすら、なかった。
「こんなに傷ついてたのに、気づいてあげられなくてごめんね。」
そんな言葉を自分自身にかけたくなる。
自分自身に優しい言葉をかけてもらえることが、
こんなに安心に満ちていることを、
アイ子は、これがRFTの醍醐味だと改めて感じた。
-- 私は大丈夫。
根拠のない、安心感に満たされて、
フサ乃と会うことの抵抗が緩んでいた。
***
さて、翌々日、仕事が終わると、
アイ子は、フサ乃とカフェに入った。
-- やっぱり緊張する…
何を言われるんだろう…?
コーヒーが来ると、
フサ乃は唐突に切り出した。
「…相上さん、男性のこと嫌い…よ、ね…?」
「は??」
なぜ、いきなり、そんなことを言われるのか分からない。
「私、知って、る、の…。」
フサ乃は、アイ子から目をそらし、コーヒーを見つめるように、
小さな声で話しつづけた。
「課長のこと、取引先の○○さん、部長…
相上さん、そういう男の人への態度が、なんだか、変わっ…て、いって…る。」
「私のこと、見てたんですか??」
「相上さんは私の席からよく見えるところに座っているから、
初めは、つい目に入ったのが気になって…
私も男性が嫌いだから…。」
「私、オトコの人のことが嫌いってわけじゃなくて、
課長が私を見下しているような気がしていただけなんです。
でも、そうじゃないことに気づいただけで…」
アイ子が返せたのは、そんな言葉だった。
フサ乃は、一瞬、目を上げると、
いぶかしげにアイ子を見つめた。
そして、すぐに視線を下げると、
「何か、薬とか飲ん…だ、の?」
フサ乃は、コーヒースプーンをいじりながら、尋ねる。
「え、薬??」
フサ乃は、目を合わせないまま、うなずいた。
「そんな薬があるなら、教えて欲…し、い…」
アイ子は、唖然と口を開いて、しばらく黙っていた。
そして、
「薬じゃなくて、…私が使っているのは、RFT(あーるえふてぃー)というセラピーです」
そう答えた。
フサ乃は、パッと顔を上げると、目を輝かせてアイ子を見た。
続く…
※セラピーには個人差があります。
テーマによっては、何度もRFTを行う必要があります。
また、同じ反応でも、過去の出来事や原因は人によって様々異なります。
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次回は、6/30に更新予定です。
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