02.20
Tue
心が騒いで、おさえきれず、途方に暮れたことはありませんか?
自分の弱さが情けなくて、そんな自分からも逃げ出したくなることはありませんか?
自分を責め続けてしまうあなたの中に、
たくさんの宝物が埋もれていることを、あなたに知ってもらいたいのです。
そして、あなたは、大切な、大切な存在だと、
誰よりもあなた自身に知ってもらいたいのです。
RFTは、内なる宝物を見出すお役に立てると思います。
あなたに一番大切な、あなた自身のために、どうか見つけ出してあげて下さい。
そんな思いをこめて、RFT(レジスタント・フリーダム・セラピー)で出来ることを、小説風にご紹介してまいります。
あなたが内なる世界に目を向けるとき、RFTはあなたの素晴らしさを教えてくれるはずです。
創作物語であり講師以外は実在しません。
楽しみながらご一読くださいませ♪
〈10日・20日・30日更新予定〉
【出来るシリーズ】 タイトル一覧も、ぜひご活用ください☆
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アイ子は、ある休日の午後、久々に親友のヒカルにメッセージを送った。
このところ、新しい職場・新しい仕事に馴染むことに精一杯で、
仕事から帰って雑事を済ませると、もう夜が更けている毎日で、ヒカルとの連絡が途絶えていた。
RFT(あーるえふてぃー)の基礎コースに参加して、その後、活用していることも話してないし、
借りっぱなしの本も返さなくちゃだし、
久しぶりに話したいことはたくさんある。
『その後、どう?話したいこといっぱいあるの。久しぶりに会わない?』
メッセージは、そんな内容だ。
10分も経たないうちに、スマホを見た。
休日だから、すぐに返信が来ると思っていた。
-- 返信が来ないなぁ…
スマホを見ると、既読になっている。
数分待ってみたが、やはり返信は来ない。
-- 既読なのに!?
いつもなら、すぐに返信が来るのに、
なのに、ヒカルから返信が来ない!
胸がざわざわする。
-- なんで?? なんで返信が来ないの??
同時に思考がよぎった。
-- 怒らせたかもッ??
そうなると、自動的にアイ子の思考は、ヒカルを怒らせてしまった理由を探し始める。
-- RFTを紹介してもらってセミナーに参加したこと報告しなかったから?
-- 本を返してないから?
-- 必要なときしか連絡しない自分勝手な奴と思ってるとか?
まさか、まさか、そんなはずない、と思いながらも、
囁くような危うい思考に捕われていく。
ざわざわが大きくなる。
あのこと?
このこと?
思考は過去の記憶を総動員して、理由を探し始める。
こんなとき、私たちは、何一つ検証しないままに、
自分が描いた架空の物語にハマってしまっているのだが、
そんなことすらも自分では気づかないものなのだ。
アイ子は、不安を通り越して、恐怖を感じ始めていた。
--電話してみようかな。
でも、まだメッセージを送ってそんなに経ったわけじゃない。
-- もうちょっと時間が過ぎてからの方が良いよね。
アイ子は、部屋の片づけをしながら、もやもやと考え続けた。
しかし、時間がたつほどに、
アイ子の中で、ヒカルが怒っているのが確定になってしまい、電話する勇気が起こらない。
返信が来ないスマホは、ヒカルの怒りを象徴しているようで、
もはや、スマホを見るにも勇気がいる状況だ。
怖さに追い詰められて、居ても立っても居られない。
アイ子はテレビを付けて、この怖さから逃げることにした。
-- そうそう、録画した映画を観よう。
アイ子は映画に没頭した。
こういった一連の行動は、ほとんど無意識に行っているため、
自分が何のために何をしているか、なんて分からないのが私たちの日常だ。
しかし録画した映画に没頭しても、
映画には終わりの時間がやってくる。
アイ子は映画を観終わると、再び、ヒカルのことを思い出していた。
スマホは通知音も鳴ってないから、
まだヒカルから返信は来ていないだろう。
アイ子の中で、またしても怖さが膨らみ始めたそのとき、
唐突に思い出した。
-- あ、そうだ、RFT!!
RFTしよう。
アイ子は、怖さにとどまってみた。
この怖さは、なんだか置いていかれそうな気がする怖さ…。
5歳ぐらいの頃、
母と大きなスーパーに行って、はぐれた時のことを思い出した。
母の姿が見えなくて、小さなアイ子に孤独と恐怖がのしかかる。
でも、RFTをしていると、そんな孤独や恐怖が、
小さなアイ子のために、役割を果たしてくれていたことを見出せる。
そして、力のない、小さな5歳の自分だと思っていた姿から、
しっかりと生きる強さが秘められていたことも分かって、
過去の自分を誇らしく思い、同時に自分に力を取り戻したような、
力強さとやすらぎを感じた。
-- 知らず知らず、ダメだと思っていた自分は、
本当は、ダメな自分なんかじゃないのに、
自分が自分を封印して、
本来の強さや逞しさを、閉じ込めてしまっていたのかも知れない。
アイ子は、ヒカルからの返信が来ていないことを
いつの間にか忘れてしまっていた。
夜になって、ヒカルから返信が届いた。
今日は休日出勤で仕事をしていたらしい。
アイ子へ返信をしようとしたところ、
ミーティングが始まり、
そのまま仕事をしていて返信する間もなかったのだ。
アイ子は、思わず笑みを浮かべながら、ヒカルに返信すると、
うーんと大きく伸びをした。
-- 私の架空の物語は、やっぱり架空でしかなかった。
今度、ヒカルに会ったら、そんな話もしてみよう♪
<つづく>
※セラピーには個人差があります。
テーマによっては、何度もRFTを行う必要があります。
また、同じ反応でも、過去の出来事や原因は人によって様々異なります。
内容の一部は、インテグレイテッド心理学を参考にしています。
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次回は、2/28に更新予定です。
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